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ファナック株式会社の高収益率の秘密について

※本記事はA8等のアフィリエイト、楽天アフィリエイト、Amazonアソシエイト、アドセンス等の広告を活用したり、記事単位で取材費をいただいた上で記事を執筆しています。


ファナック株式会社は、機械製造には欠かせない制御装置や産業用ロボットの開発・製造を手掛けている会社です。日本だけではなく世界に向けて商品やサービスの展開を行っています。そんなファナック株式会社は、高収益率が非常に高く、注目していきたい企業の一つだと言えるでしょう。そこで今回は、なぜ高収益率となったのか、その秘密について解説していきます。

 

ファナック株式会社の概要

まずは、ファナック株式会社がどのような企業なのか、ご紹介していきます。ファナック株式会社は1972年に山梨県で設立された企業です。もともとは富士通株式会社の計算制御部だったのですが、1956年に日本で初めて数値制御装置とサーボの開発に成功したことをキッカケに、次々と新たな制御装置の開発を続け、子会社として独立することとなりました。

設立から2年後にはアメリカのゲティス社とライセンス契約を行ったり、海外の各所に拠点を確立していったりと、設立されてからすぐに日本国内だけではなく、世界に向けた働きかけを行っています。

本社は東京や大阪といった都市ではなく、山梨県忍野村に立地しており、約53万坪にも及ぶ広大な敷地内で数々の商品開発を手掛けています。また、本社工場を設置する際にできるだけ自然を壊さないようにと、樹木は別の場所に植え替えされたそうです。

 

ファナック株式会社の事業内容

ファナック株式会社では大きく3つの事業に分かれています。

<strong>FA事業</strong>

FA事業は、主にハードウェア研究所やソフトウェア研究所、サーボ研究所、レーザ研究所などを統括した事業です。そもそもFAとは「Factory Automation」の略称で、製造工程における自動化システムを指しています。特にファナックの主力とも呼べるCNCとサーボモータはFA事業に含まれており、世界中でファナックが開発したCNCやサーボモータが活用されているのです。

<strong>ロボット事業</strong>

ロボット事業は、ロボットソフトやシステム開発、ロボット製品の営業や戦略を担う部門です。自動化において重要なシステム開発が行われており、産業用ロボットは世界トップクラスのシェア率を誇っています。

まるで人間の腕のような形をしているファナックのロボットは、それぞれの分野に特化した製品づくりも行っており、さらにネットワークを駆使した統合管理なども行えるようにしているため、企業がファナックのロボットを取り入れるメリットも大きいでしょう。

<strong>ロボマシン事業</strong>

ロボマシン事業は、ロボドリルやロボショット、ロボカット、ロボなのといった製品の製造・開発を手掛けています。ほとんどの製品にファナックで開発されたCNCが搭載されており、細かい作業・危険な作業でも取り組める高機能なロボット製品が揃っています。

 

ファナック株式会社の業績は?

では、実際にファナック株式会社ではどれほどの業績となっているのでしょうか?2017年度連結実績を確認してみると、売上高は2016年度実績に比べ1.5%増加の7,266億円であることが分かりました。また、営業利益や経常利益、純利益はいずれも増加という結果になりました。2014年をピークに売上高は若干の下落推移となっていましたが、2017年度で2014年度の7,298億円に僅差に迫っています。

部門別の売上を見てみると、FA事業・ロボット事業・ロボマシン事業はいずれも増加しており、中でもロボマシンの需要が10%も伸びていることが分かりました。ロボマシン事業が売上を伸ばした理由としては、自動車産業向け商品が堅調に推移していたのですが、さらにIT関連向け商品も中国などで一時的に需要が活発化したものと発表しています。

一時的なものなので、今後どうなっていくか落ち着きを取り戻す可能性もありますが、世界各国において全体的に堅調な推移で売上を伸ばしているので、一時的なものだったとしても大きく売上が低迷してしまうということは考えにくいでしょう。

 

なぜ高収益率となっているのか?

ファナックの業績推移をご紹介してきましたが、売上も大きく、世界各国でトップクラスのシェアを誇る企業だということがお分かりいただけたかと思います。ファナックが成長を続け、高収益率を維持できるのは、いくつかの要因が考えられます。

<strong>多額の資金を惜しみなく使う研究開発</strong>

ファナックと競合他社の製品を比較した時、「高性能・高品質な製品づくり」という部分がファナックの強みとなっている部分でもあると言えますが、実はファナックでは多額の研究開発費をかけており、また全社員の3割近い人が研究者であり技術開発に取り組んでいるそうです。

研究開発は時間と手間もかかり、企業的には安易な製品を作って時間や小銭稼ぎをしているようなところも多いのですが、ファナックではとにかく良い製品を世界に提供することを視野に、研究開発に費用をかけています。研究開発に費用をかけることで、結果的に良い製品が生まれ多くの会社から発注されるようになり、売上につながっていくと言えるでしょう。

<strong>国内生産にこだわる</strong>

海外にも展開しており拠点も多く設置しているファナックですが、実は拠点では製品販売を中心に行っており、製品の開発・製造などはほとんどが日本国内の工場で行われています。中国の拠点でも製造は行っていますが、半製品から組み立てのみで、一からの製造は全て日本で作られていることになります。

国内生産にこだわっている理由として、品質を守るためという理由もありますが、技術が流出してしまう恐れを防ぐためという部分が非常に大きいです。技術が流出されないからこそ、独自の技術を守り続け販売していくことができています。また、中国や韓国などに輸出する際には円建て決済を活用しているため円高の影響を受けにくく、その分のコストを削減することもできます。

<strong>自社開発された機械を活用</strong>

先程もご紹介したように、製品の多くは日本国内の工場で作られています。この工場に導入しているのももちろん自社開発されたロボットマシンです。

ロボットを導入することによって効率的な製造を可能としており、人件費の削減で収益率も高くなっています。逆に工場内で製造に関わる人件費が削減されている分、技術者は優秀な人材を揃えるために人件費を惜しまない傾向にあります。その結果、優秀な技術者がファナックに集まり、高性能な製品を生み出しているのです。

<strong>価格競争力に強い</strong>

ファナックの武器は他にも多くの企業がある中で、ファナックのライバルとなり得る会社が少なく、ピッタリと事業が当てはまるところはないという部分も挙げられます。これは、やはり独自性の強い製品開発ができている証拠でもあるのですが、他社製品と差別化されていることで価格を優先して決められる傾向にあります。

例えば他社にも似たような製品が出ていれば、その価格を参考に決めることも多いのですが、他社と比較することなく、自社で利益が上げられる価格が設定できるという部分も高収益率に関わっていると言えるでしょう。このように、ファナックが高収益率となっているのは優秀な人材の確保と技術開発に力を入れたことが結果として高収益率につながっています。

ファナック株式会社は技術開発に力を入れ、優秀な人材を取り揃えることで自社にしか作れない製品を作ることで、市場でもトップクラスのシェア率を誇る企業となっています。長年事業展開している中で、それでも競合他社がなかなか現れないというのは、ファナックの技術力が相当に優れていることの表れでもあると言えるでしょう。今後もファナックの動向には注目していきましょう。

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