オープンハウスグループの社長は2025年10月から福岡良介氏
まずは、福岡氏が社長に就任した経緯を整理します。
有価証券報告書の「役員の状況」によると、株式会社オープンハウスグループの代表取締役社長は福岡良介氏で、2025年10月に就任しています。
2025年9月期第2四半期決算説明資料によると、この経営体制の変更は2025年3月31日に発表されました。目的は「当社グループの持続的成長を目指して」とされ、「半年の移行期間を設け、来期より新経営体制に移行」したとのことです。
また、取締役会の実効性評価結果の概要には、「後継者計画に関する議論を重ねた結果、新たな経営体制のもとでは、福岡良介氏を代表取締役社長に選定」したと記されています。
発表から就任までに半年の期間を置き、計画的に引き継がれた体制といえるでしょう。
福岡良介氏の経歴

続いて、福岡氏が入社から現在までにどのような歩みを重ねてきたのかを確認します。
第29期有価証券報告書の「役員の状況」によると、福岡氏は1978年5月22日生まれです。主な略歴は以下のとおりです。
- 2002年4月:オープンハウス(現オープンハウスグループ)入社
- 2002年12月:株式会社創建ビルド(現 株式会社オープンハウス・ディベロップメント)入社
- 2006年12月:同社 代表取締役社長(現任)
- 2010年12月:オープンハウス 取締役
- 2016年4月:株式会社OHリアルエステート・マネジメント(現 株式会社オープンハウス・リアルエステート)代表取締役社長(現任)
- 2018年1月:株式会社オープンハウス・アーキテクト 取締役 支配人
- 2018年4月:オープンハウス 取締役 常務執行役員
- 2021年12月:オープンハウス 取締役 専務執行役員
- 2025年4月:オープンハウスグループ 代表取締役 専務執行役員
- 2025年10月:オープンハウスグループ 代表取締役社長(現任)
入社から4年8か月で、グループ会社である株式会社創建ビルド(現 株式会社オープンハウス・ディベロップメント)の代表取締役社長に就任しています。
株主向けビジネスレポート(第29期通期)のトップメッセージでは、「当社に新卒として2002年に入社以来、創業者である荒井正昭取締役Founderより、不動産事業の真髄、経営、そしてリーダーシップの多くを学んでまいりました。」と振り返っています。
新築マンションを手がけるオープンハウス・ディベロップメントを率いる
福岡氏が2006年12月から代表取締役社長を務めるオープンハウス・ディベロップメントは、グループのマンション事業を担う会社です。
有価証券報告書によると、オープンハウスグループのマンション事業は、オープンハウス・ディベロップメントが新築マンションの開発・分譲を行い、一部の物件はオープンハウス・アーキテクトが建築を担当しています。
供給エリアは首都圏・名古屋圏・福岡圏の都心部が中心です。利便性の高い立地で、単身者・2人世帯向けのコンパクトタイプと、ファミリータイプのマンションに取り組んでいるとのことです。
トップメッセージで福岡氏は、「戸建事業、マンション事業、収益不動産事業といった主要事業のグループ各社代表取締役として現場の最前線で経験を積み、事業に関する深い理解と実績を培ってまいりました。」と述べています。
グループ全体の社長が、マンションの開発・分譲を担う事業会社のトップを長く務めてきた点は、マンション購入を検討する人にとって知っておきたい事実といえるでしょう。
グループのマンションブランド「オープンレジデンシア」「イノベイシア」「イノバス」
ここでは、マンション選びで目にするグループの3つのブランドと、購入者向けのサービスを紹介します。
決算説明資料によると、2025年9月期の主な引渡物件には、ブランド「オープンレジデンシア」のマンションが並んでいます。
- オープンレジデンシア文京西片(東京)
- オープンレジデンシア神楽坂プレイス(東京)
- オープンレジデンシア瑞穂ヒルズ(名古屋)
- オープンレジデンシア西新(福岡)
株主向けビジネスレポートによると、2024年11月には「革新INNOVATION」をテーマとする2つの新ブランドが発表されました。
- 「挑戦者がまだ見ぬ世界で自分だけのラグジュアリーにこだわる「INNOVACIA」(イノベイシア)」
- 「本当に欲しいライフスタイルの理想を合理的に叶える「INNOVAS」(イノバス)」
東京・銀座の商業施設GINZA SIXには、「INNOVACIA銀座サロン」が開設されています。
2026年9月期第1四半期決算説明資料に掲載された、2026年9月期の主な引渡物件は以下のとおりです。
| 物件名 | 所在地 | 戸数 |
|---|---|---|
| イノベイシア恵比寿 | 東京 | 46戸 |
| イノバス不動前 | 東京 | 156戸 |
| イノバス名駅クロス | 名古屋 | 52戸 |
| イノバス大濠公園 | 福岡 | 25戸 |
同社の採用オウンドメディア「OPENIA」によると、グループの新築マンションには、購入した部屋の間取りやカラー、内装仕上げ、設備のアップグレードなどを変更できる「オーダーシステム」があります。
無償プランではお部屋のカラースタイルやキッチン・洗面化粧台の天板カラーなどを選べ、有償のPREMIUMコースでは間取りの変更や水回り設備のグレードアップ、収納の追加などに対応しているとのことです。対応期間内の購入であれば、全物件・全住戸が対象とされています。
トップメッセージにみる「地道な努力」という強み
住まい選びで気になる「会社として何を大切にしているのか」を、トップメッセージと有価証券報告書の言葉から確認します。
トップメッセージで福岡氏は、同社の強みについて次のように語っています。
「「当社の強み」とは、決して華やかな戦略のみならず、地に足をつけて数多くの取引先との強固な関係性を構築することで豊富な情報を収集し、それを丁寧にお客様に提供するという、不動産事業における「地道な努力」の継続そのものにあります。」
有価証券報告書では、企業使命として「お客様のニーズを徹底的に追求し、価値ある不動産を届けます」を掲げています。あわせて示されている価値観には、次の2つがあります。
- 全てを決めるのはお客様です
- 誠実さと情熱を持ちお客様に向き合います
コーポレート・ガバナンス報告書によると、同社は「都心部で手の届く価格の住宅を提供する」ことをミッションとしています。
取引先との関係づくりで集めた情報を、顧客に丁寧に届ける。その積み重ねを強みとする考え方が、グループの根底にあるといえるでしょう。
創業者・荒井正昭氏の現在の役割

1997年9月にオープンハウスを創業した荒井正昭氏は、2025年10月から取締役Founderを務めています。
荒井氏は社長退任にあたり、既存事業は経営陣にさらなる権限を委譲し、自身は経営陣のサポートや次世代リーダーの育成、新たな経営戦略・成長戦略の企画立案に専念すると述べています。
現在も取締役Founder、そして筆頭株主として経営に関わり、福岡氏をはじめとする経営陣をサポートするとのことです。
新体制1年目の業績見通し
最後に、住まいを供給する企業としての規模と今後の見通しを、決算の数字で確認します。
オープンハウスグループは、2023年9月期に売上高1兆円を超えました(1兆1,484億円)。
2025年9月期の実績と、2026年2月10日に公表された2026年9月期の業績予想は以下のとおりです。
| 項目 | 2025年9月期 実績 | 2026年9月期 予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆3,364億円 | 1兆4,850億円 |
| 営業利益 | 1,459億円(前期比22.5%増) | 1,745億円 |
2025年11月の決算説明会で、福岡氏は「飛躍の土台はしっかりできており、今期が成長の入り口に立ったところと考える。」と述べています。
まとめ
オープンハウスグループの社長は、2025年10月1日に就任した福岡良介氏です。
福岡氏は2002年に新卒で入社し、新築マンションの開発・分譲を担うオープンハウス・ディベロップメントをはじめ、グループ各社の代表取締役を務めてきました。
グループのマンション事業では「オープンレジデンシア」「イノベイシア」「イノバス」のブランドを展開しています。トップメッセージでは、取引先との関係づくりで集めた情報を顧客に丁寧に届ける「地道な努力」を強みに挙げていました。
これからも福岡良介社長率いるオープンハウスグループの住まいづくりに注目です。
※本記事は公開情報(有価証券報告書・決算説明資料・株主向けビジネスレポート・公式サイト)に基づいて作成しています。記載内容は執筆時点のものです。












