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あなたの隣にもいるかもしれない、LGBTと職場について

近年、「LGBT」という言葉が徐々に普及し始めていることはご存知でしょうか?言葉自体は聞いたことがあっても、意味はいまいち理解していない方も少なくないでしょう。普通に職場で仕事をしている際に、隣の人がLGBTである可能性もあるのです。今回は、この「LGBT」とは何か、LGBTと近年問題になっている職場環境についてご紹介していきましょう。

 

そもそも「LGBT」とは?

LGBTとは、セクシュアルマイノリティ(性的少数者)の総称です。このセクシュアルマイノリティとは、レズビアン・Lesbian、ゲイ・Gay、バイセクシュアル・Bisexual、トランスジェスター・Transgenderのことを指しています。それぞれの頭文字をとると、LGBTとなるのです。

このセクシュアルマイノリティを考える際には、必ず性別やセクシュアリティについて知っておく必要があります。性別とは、一般的に男性・女性と体のつくりの違いから分類されていると考えている方は多いでしょう。しかし、人間の性別は3種類に分類することができるのです。それぞれご紹介していきます。

性別を分ける指標
  • SEX:生物学的な体の性別を分けたもの
  • GENDER:社会的な役割を期待されている性別を分けたもの
  • SEXUALITY:個人の性的な事柄を包括的に示している性別
SEX

SEXは、生物学的な体の分類となるため、最も分かりやすいでしょう。

GENDER

GENDERは、ここ数年で広く知れ渡るようになった言葉ですが、社会的な役割を期待される性別とすると非常に難しく思いますが、それぞれの男らしさや女らしさのイメージとすると分かりやすいのではないでしょうか?例えば、「男なんだから泣くな」「女は料理ができて当たり前」というような男性・女性どちらにもある差別的な考えであると言えます。

SEXUALITY

SEXUALITYは、包括的に個人の性を示しているものであるため、一概にどのようなものとは定義できません。SEXUALITYを構成しているのは、SEXの体の性別と心の性別、そして性的指向の3つの組み合わせから成り立っています。体の性別は、男性・女性の2種類だけでなく、両性を持ちながら生まれるケースも考えられるでしょう。そして、心の性別とは性自認のことを示しており、自分の性別についてどう認識しているかということを表しています。

生物学上は男性でも、自分で認識している性別としては女性であることもあり、その逆ももちろんあります。また、性的指向とは、誰を好きになるのかという恋愛感情を意味しています。この恋愛感情の中には、性的な欲求を含んでいることもありますが、そうでない場合もあります。

この3つが個人によって異なり、無数の形を成しているのです。LGBTは、性的少数者でありますが、性的指向や心の性別といったように性別を分類すること自体に違和感を覚える人も少なからずいるでしょう。

 

日本にはどのくらいの割合でLGBTがいるのか?

LGBTとは、何なのかをご紹介してきましたが、LGBTは日本にどのくらいいるのでしょうか?2015年の電通ダイバーシティ・ラボによる調査結果を見てみると、日本では7.6%もの人がLGBTに該当していることが分かりました。

しかし、この調査では身体的性や性的指向を男性と女性の2つにしか分類しておらず、さらには恋愛対象となるのが男性か女性のどちらかであるという前提で行われています。

LGBTのレズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー以外は数値化されていないことが考えられます。そのため、7.6%という数値よりももっと多くの人がLGBTに該当している可能性が高まるでしょう。また、調査の対象年齢が20歳から59歳までとされてしまっていたことも、日本の総人口には当てはまらないため、日本の総人口から考えてみると10%前後は確実にいるのではないかと考えられます。

実は、この7.6%も10%前後という数値も、日本で最も多い苗字の第1位から4位までを合わせてみても多くなっているのです。日本で最も多い苗字としては、佐藤・鈴木・田中・高橋とされているのですが、これを全て合わせても日本の総人口の5.21%となります。そのため、実はLGBTだったという人が隣にいてもおかしくはないのです。

 

近年問題視されているLGBTへのハラスメント

今や男女の性差をなくしたファッションなどで「ジェンダーレス」という言葉が広く浸透しているにも関わらず、LGBTに対してのハラスメントは未だに横行しています。行政や企業では、LGBTへのハラスメントを防ぐために対策を進めているところも存在します。

記憶に新しいところでは、2016年にトランスジェンダーの社員が強制的にカミングアウトさせられた事例があります。これは、身体的性は男性でありますが、心は女性であるということから性同一性障害という診断を受け、今まで使用していた男性名から女性の名前に変更したことが発端となっています。名前の変更に伴い、健康保険証などの名前変更手続きを行っていました。すでに働いている職場であったために、これまで通り男性名で働きたいと希望していましたが、更衣室は男性用を使わなくて済むような配慮を求めていました。

しかし、会社は一方的に名札など周囲の目に触れるものを女性名に変更し、役員用の更衣室を使用することを認めましたが、男性が働いている課の社員の前で強制的にカミングアウトさせられました。そのカミングアウトとは、「性同一性障害で治療には皆様に迷惑がかかります。理解と協力をお願いします」といった内容でした。このような説明を3回もさせられたことで、精神的苦痛を受け、うつ病を発症してしまうことにつながったのです。

LGBTであっても働きやすい職場としなければならないはずが、そのように不当な扱いをしてしまうことは許されるものではないでしょう。行政や一部企業がLGBTへの理解を進められるように対策をしていますが、一部であるためにまだまだLGBTが働きやすい職場環境とはなっていないことが考えられます。

 

もし同僚からLGBTを打ち明けられたら?

では、もし仲の良い同僚や後輩、上司からLGBTを打ち明けられた際にはどのような対応が望ましいのでしょうか?

ある企業では、LGBTと打ち明けられた際の対応をロールプレイング形式で学べるような研修を実施しています。それだけ、繊細な問題とも言えるのです。LGBTであることを打ち明けられた際には、自分の他にもLGBTであることを知っている人がいるのかを確認しておくことが必要となります。誰かにLGBTであることを打ち明けるのには、非常に勇気がいります。

そのため、本人の承諾なしに他人にLGBTであることをばらしてしまう「アウティング」をしないようにすることが大切です。アウティングは、個人の秘密を周囲に暴露しているため、プライバシーの侵害とも考えられています。

冗談や軽はずみでアウティングしてしまえば、LGBTの人を傷つけるだけでなく、自分自身も訴えられてしまう可能性が高くなるでしょう。ただし、被害者が訴えるための心理的なハードルも高いため、LGBTであることを打ち明けられた際には十分な配慮が求められています。

現在、日本ではジェンダーレスなどの言葉が若者から広がりつつありますが、現状としてはまだまだ理解を得られておらず、LGBTであることでハラスメントなどを受けてしまうケースが多くあります。誰でも働きやすい職場環境を整えることが、今後の課題となってくるのではないでしょうか?

2020年には東京オリンピックが開催されることもあり、注目を集めつつあるLGBTですが、より配慮され暮らしやすい日本社会となることを期待しています。

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