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職場を変えないか・転職するか、それが問題だ。敢えて「転職しない」ことのメリットは?

※本記事はA8等のアフィリエイト、楽天アフィリエイト、Amazonアソシエイト、アドセンス等の広告を活用したり、記事単位で取材費をいただいた上で記事を執筆しています。


転職は人生の転機と言われていますが、成功する人もいれば失敗して後悔する人も少なくありません。
キャリアアップや新しい挑戦など、様々な目的で転職は行われており、中でも会社への不満から転職を選ぶ人は多いです。

しかし、会社に不満を持っていても敢えて転職を選ばない人も存在します。
敢えて転職を選ばないことにどのようなメリットがあるのか、事例を含めてご紹介しましょう。

働き方改革が推進されるものの生産性向上に至っていない

長時間労働や有給休暇の未消化、人手不足などの問題を受け、多くの企業が働き方改革に取り組んでいます。
それにより残業が減ったり、有給が取りやすくなったりしたという事例が増えてきています。

一定の効果が得られている働き方改革ですが、生産性に関しては成果をあまり感じていない企業は多いようです。
働き方改革の効果の発現は、ゾーホージャパンの調査レポートでは次のような結果となっています。

働き方改革の効果

・残業時間が減った…75.4%

・有給休暇の取得が促進された…65.9%

・勤務時間の多様化…33.8%

・システムやツールにより業務の効率化に成功…25.5%

・在宅やテレワークなど柔軟な勤務制度が使えるようになった…11.5%

・業務の基準化

・プロセスの改善に成功…10.3%

働き方改革により最も効果を感じているのは残業時間の削減や有給休暇の取得率と分かりました。
その一方で、生産性の向上に直結する業務の効率化は低い結果となっています。

調査結果からほとんどの企業が労働時間の短縮に重点を置いていることが分かり、根本的な生産性の向上には至れていない状態と言えるでしょう。
長時間労働に敏感な企業の中では、残業をさせないために圧をかける時短ハラスメント(ジタハラ)に悩む人も出てきています。
確かに残業が減り、休みやすい環境は働く人には嬉しいことですが、業務効率の強化がされていないと、仕事が消化されず停滞する状況を生み出してしまいます。

しかし、その状況でも数字や成果は出さなければならず、そのことに対するハラスメントが重なると、働き方改革を行っている会社でも社員の不満は大きくなってしまうでしょう。
ここでは働けないと感じた時、人は転職を考えてしまうものです。

敢えて転職をしないことのメリット

職場にストレスを感じている時や自分の成長を感じない時、転職で一新を図る人は多くみられますが、敢えて転職を選ばないことで得られるメリットがあるので見ていきましょう。

転職のリスクを背負わなくていい

転職は簡単なものではなく、人によっては何十社受けても採用されない場合があります。
働きながら転職活動をする場合、仕事と面接の両立に苦労し、また周囲に気付かれないようにしなければなりません。

退職後に転職をする場合、早い段階で職が見つからないと生活に必要な資金の不足に陥るリスクがあります。
焦りから理想とは違った会社に入ってしまえば、早期退職をする可能性も高まるでしょう。
金銭的に余裕がない人は特に転職は避けた方が良いでしょう。

慣れた環境で働き続けられる

転職をすれば環境や人間関係、立場は全てリセットされ、良い方向に向かう人もいれば、新しい環境に慣れず苦労する人も珍しくありません。
以前の職場では通じていたやり方が新しい職場では通じない可能性もあるでしょう。
また、前職場よりも環境が良いとは限りません。

キャリアダウンを避けられる

昇進や昇給は自分の能力が評価されて実行されます。
転職では前職のキャリアを完全に把握することはできないので、妥当な地位を与えることが困難です。
評価基準によっては以前よりもキャリアダウンする恐れがあるでしょう。

退職金で損をしない

退職金は基本的に1つの会社に定年まで働き続ける人の方が多い傾向にあります。
そのため、転職をすることで将来受け取れる退職金の金額が減ってしまう場合もあるのです。
退職金で損をしたくない人は、できるだけ今の会社に止まった方がいいと言えます。

転職を避けた方がいい人の特徴

転職をしても失敗しやすく、繰り返し行う人にはいくつか特徴があります。
次の特徴に当てはまる人は、目的や意味がない限り安易な転職は避けた方が良いでしょう。

責任を持てない人

仕事をする上で責任を持つことは非常に大切です
しかし、責任感のない人は次の職場でも同じミスやトラブルを繰り返し、会社に嫌気を差して転職というパターンとなる可能性があります。

忍耐力に欠けている人

転職は業務内容や人間関係など全てが一新されます。
慣れない環境下で自分勝手な行動や判断はできず、我慢を強いられる場面も出てくるでしょう。
忍耐力のない人はストレスを抱えやすいので、転職を失敗したと感じやすくなります。

他人のせいにしがちな人

何でもかんでも人のせいにしがちな人は、自分を認めない周りを「悪」として見てしまいます。
自分が正当性を主張し、周りのせいにしていては、新しい職場でも同じトラブルを招くでしょう。

プライドが高い、高望みをする人

プライドの高い人は自分より立場が下の人間や年下からの指示に苦痛を感じやすく、関係性を築くどころか敬遠される恐れがあるでしょう。
また、プライドの高い人は高望みする傾向もあります。
自分の手に届かない範囲の職場を探しても、十分なスキルを満たしていなければ採用される確率は低いです。

敢えて転職をしなかった人の事例

転職で成功する人もいれば、しなかったことで成功した人も存在します。
ここで博報堂から70年以上出版されている雑誌「広告」の新編集長、小野直紀氏の事例をご紹介しましょう。
小野氏は博報堂でも実績を上げているコピーライターであり、私的でデザイン集団の主宰を務め、空間やプロダクトデザインをしていました。

博報堂は取引先や利益を一番重視する世界であったため、私的な活動では遊び心を優先としたものづくりをしていました。
主宰しているデザイン集団の作品は海外でも賞を取るほど注目され、周りからは独立を押す声もありました。
しかし、小野氏は多くの人が選ぶ独立に面白さを感じず、今の場所でものづくりがしたいと考えていたのです。

今から4年前、小野氏は役員に自分のやりたいことを直談判するために、スライドショーを使いプレゼンを行いました。
その冒頭で「もう、広告はやりません」と宣言し、さらにプレゼン資料の1ページには「辞表」と一言書かれていたのです。
辞表の意味は会社を辞めることではなく、あくまでも広告作りを辞めるという意味で使っています。

小野氏は会社で行っているコピーライティングと私的活動で制作するプロダクトをかけ合わせたいと思い、会社に自分を売り込んだのです。
その結果、博報堂では「monom」というクリエイティブチームが発足され、小野氏は代表を務めながら、広告会社でものづくりに取り組んでいます。

さらに、2019年からは「広告」の新編集長に任命され、最初は「広告をしない」と宣言したので躊躇しましたが、会社側から「自分のために雑誌を使っていい」「ブランドを背負う必要はない」と打診されて引き受けることとなりました。
7月にリニューアルした広告の創刊号は、680ページフルカラーにも関わらず価格1円で売り出され、その斬新さが話題となりました。

小野氏は会社を使い倒すという考え方を持っており、自分の達成したいことのために必要なプロセスは全てやるという強い信念があったからこそ転職せずに成功できたのでしょう。
職場を転々と変えるのではなく、自分の強みと会社の強みを掛け合わせて仕事に取り組むことも大切だと言えます。

転職は人生を変える転機ですが、本当に必要かどうかは人によって異なります。
リスクもあるので、まずは本当に転職しないと解決できないのか見つめ直し、判断することが大切です。

転職しなくても成功している人は少なくないので、本当に必要と感じた時に検討すると良いでしょう。

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