株式会社ディスコは、精密加工装置の製造や販売、メンテナンスサービス、精密加工措置のリース・中古品販売などを展開する企業です。切ること・削ること・磨くことに関する高度な加工技術を提供するために、研究開発を進めています。
今回は、そんな株式会社ディスコの企業概要や事業内容、評判などを取り上げてみましょう。
株式会社ディスコの企業概要
1937年創業、1940年に設立した株式会社ディスコは、東京都大田区に本社を構えています。精密加工装置やツールの研究開発・製造・販売を手掛けており、ほとんどの製品が7~8割の世界シェアを誇っているのが特徴です。
創業当初は砥石のメーカーとして「第一製砥所」として事業を展開していましたが、アメリカに製品を輸出することになったことで社名が英語名の発音が難しいことから、株式会社ディスコに変更しています。
今後、スマートフォンやネットの高機能化がさらに進み、需要の拡大が予想されています。株式会社ディスコはその点に着目し、現在は自動車や半導体・電子部品を高度な技術で研究開発し、設備投資を行っているようです。
例えば、パソコンやスマートフォンなどの製品を小さく薄くするには、その中の部品を極力小さく薄くさせる必要があります。株式会社ディスコは、そのようなデジタル製品の進化に貢献するべく、切る・削る・磨くという加工技術に特化し、多様化するニーズに対応できるよう進めているのです。
現在は長野県と広島県に生産工場を設け、海外にも関連拠点を構えています。株式会社ディスコにとって、製造は創業以来重要視していることでもあり、顧客のニーズに応えて本質的に満足されるような「製造」に対する姿勢にこだわりを持ち続けています。
しかし、売上やシェアなどを企業の成長と捉えるのではなく、使命を実現することで社会に大きな貢献をしていくことこそが企業の成長なのだと考えています。常にベストな製品を提供し、顧客のニーズに応えることができるよう従業員が仕事を楽しみながら努力しているのも大きな特徴と言えるでしょう。
株式会社ディスコの事業内容
株式会社ディスコでは、装置と加工ツールを研究開発・製造・販売する企業として事業展開をしていますが、主に半導体を作るための部品を作る精密機械などを研究し開発しています。
設計から開発、ソフトウェアから販売を行っているほか、精密機械のメンテナンスサービスやリース、中古品売買にも携わっています。そのため、事業内容は製品開発・製品仕様提案・製造・品質マネジメントシステム・輸出管理・アフターサービス・中古装置買取・販売など多岐に渡ります。
パソコンやスマートフォンをはじめ、薄型テレビや自動車に使用されている半導体は、電子部品の材料となる素材です。電子部品の材料には様々な素材がありますが、株式会社ディスコではシリコンウェーバやサファイアウェーバなどの円盤状の素材を加工しています。切る加工作業は、髪の毛断面でも35分割できるほど高度で繊細な切断加工が可能です。
また、薄く削る技術も高度で、コピー用紙の10分の1程度まで薄く削ることが可能です。素材を磨く作業は、その素材の割れやすさを軽減し、美しくさせるだけでなく強度も保つことができるようになります。
株式会社ディスコでは、切る・削る・磨くという加工技術をローマ字で表記しています。それは、この3つの事業から逸脱しないことと、それらの分野においてディスコの技術が世界規模の標準として認められるレベルを目指すという思いが込められているのです。
株式会社ディスコで製造・販売された精密機械は、主に半導体製造工程において導入されています。機械や電気をはじめ、物理・化学・情報処理能力の高い技術を集約することで、付加価値の高い半導体作りに貢献しています。高い品質と技術を追求し続けているからこそ、徹底した研究につながっているようです。
株式会社ディスコの社員の評判
「本当の顧客満足度は、従業員満足なくしてはありえない」という考えを大切にしている株式会社ディスコでは、従業員同士が良好な関係を築き、働きがいのある部署を設けるなど企業全体で最適な職場環境を構築しています。
ここでは、そんな株式会社ディスコの社員による口コミについて見ていきましょう。
社員との距離が近く、どちらかと言えばホワイト企業である。他部署とのつながりも深く、それがないと仕事ができない。そのため飲み会も多い。社内教育はしっかりしている。
株式会社ディスコは、従業員同士が良好な関係を築けるよう社内制度が充実しています。本社にはプール・フィットネスジム・マッサージルーム・託児所・仮眠室などがあり、従業員が快適に働ける環境づくりに積極的に取り組んでいるのです。また、他部署の従業員と関わりを持つことで、仕事の能力を互いに認め合い、モチベーションアップにもつながると考えられています。
半導体業界全体がかなりの成長と遂げているので、フォローしているだけで成長できている感がある。世界シェアが高いのでそれなりにやって行けばそれなりに成長すると思われる。
電子製品の小型化や精度の高い部品、機械の精密化は今後も加速することが予想されています。それに伴い、半導体業界は需要も大きく、競争も激しくなっていくことでしょう。株式会社ディスコは、東証一部上場企業であり、ほとんどの製品で7~8割の世界シェアを誇っています。営業利益率も10%を超える高収益企業として知られており、今後も成長が期待されています。
給与水準が他社と比較しても、業界内でとても高く、仕事した分はしっかりと払ってくれる会社。社内通貨システムがあり、個人のスキルや部署の配分から十分稼いでいれば自分の時間を使ってたっぷりとやりたいことができる。ただしそのハードルは高い。残業で拘束されることは少なかったのでプライベートの時間が取りやすかった
社内通貨システム「Will」は、社内オークションで仕事を落札して業務に着手するという仕組みになっています。あらゆる仕事に値付けされていることで、誰かに仕事を依頼する時でも納得した上で取り組ことができるというメリットがあります。他社にはないユニークなシステムを構築しており、仕事に対するやりがいや達成感にもつながるでしょう。
また、働きがいのある企業を目指しており、従業員が自発的に取り組めるような環境に整備していくために、今後は「働きがい向上の仕組み化」に努めることも明らかになっています。
株式会社ディスコは、どのような時代においても揺らがない企業風土づくりと本質的な組織力向上を目指しています。従業員にとって働きやすい職場環境に整えていくことはもちろん、企業全体で最先端の技術を提供し続けていくことを目標に取り組んでいるのです。
今回は、株式会社ディスコの企業概要・事業内容・社員の口コミなどを取り上げてきました。株式会社ディスコは、切る・削る・磨くという3つの加工技術に特化した事業展開を行い、半導体業界で高い世界シェアを誇っています。
しかしそれと同時に、事業経営と組織経営の両方を追求することを大切にしており、従業員が働きがいを感じられる職場環境整備を行うことで、高い志と技術を持って仕事に取り組めるよう促しているのです。株式会社ディスコの技術は様々な産業を支えています。
今後も徹底した製造に努め、半導体業界トップクラスの企業になっていくに違いないでしょう。